1.はじめに 平成24 年5 月6 日に北関東を中心に竜巻による被害が 複数の地点で発生した。11 時 20 分頃福島県会津美里町 で,12 時 30 分頃茨城県筑西市~桜川市にかけて,12 時 35 分頃茨城県常総市~つくば市にかけて,12 時 40 分頃 栃木県真岡市~茨城県常陸大宮市にかけて,以上,4 件 の突風による被害は竜巻によるものと判断された (図 1) 。 本報告では,被害発生直後から現在にかけて実施された 現地調査やヒアリング調査,報道等の資料を基に,これ ら 4 件の竜巻被害の状況についてまとめたものである。 既報の被害調査速報 1) では,気象庁がフジタスケール F3 の規模としたつくば市の竜巻被害を中心に,被害事例 や基礎ごと転倒した木造住宅に作用する等価風速の評価, 調査初動体制について言及されたが,本報告では,その 後の継続調査結果に基づき,被害地域ごとの被害統計, 被害分布,農業施設や歴史的建造物の被害等に着目して とりまとめた。 表 1 に上記 4 件の竜巻被害について, 人的被害, 住家, 非住家への被害統計をまとめた。既報 1) から時間が経過

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... 多少数値が変化している。被害件数から判断すると 常総市~つくば市にかけて発生した竜巻による被害が最 も大きいことが明瞭である。 図 1 平成 24 年 5 月 6 日に北関東を中心に発生した竜巻 による被害地域(地図データは,国土地理院の電子国土 Web システムから配信されたものである。 )