Concrete Technologies Applied to the Structures of Electric Power Plants
発電所関連の構造物

J. Miyake
2013 Concrete Journal  
コンクリート工学 124 1. は じ め に 1978 年に電源開発㈱(J パワー)に土木職として入社 した。15 年弱は主に水力発電所の計画・設計・施工に 従事し,その後は研究所や建設現場においてコンクリー トの研究や製造に携わった。現在は佐久間・御母衣・九 頭竜といった大ダムを有する中部地区の水力発電所の保 守運用管理を行っている。その間,劣化診断等のため, J パワーの有する約 60 カ所の水力発電所,火力・地熱 発電所 8 カ所をつぶさに見る機会を得,原子力発電所の 建設工事にも従事した。これらの業務を通じ,各種の発 電所構造物について,また,コンクリートそのものにつ いて色々と考える機会があった。ここでは私が有する知 見のうち特集の趣旨に合致していると思える事項を中心 に述べることとしたい。 2. 発電所構造物の特徴 発電所の特徴をつとめて簡略に表現するならば,"非 常に多様な性格の構造物の集合体" であるということと なる。すなわち,水力発電所はダム,導水路,水圧鉄管, 発電所,放水路からなるのであるが,具体的にはコンク リートダムないしフィルダム,重厚な RC
more » ... ある 洪水吐,トンネル,深い竪坑のサージタンクないし大き なプール状のヘッドタンク,主役は鉄管である水圧管路, 水車回りに特殊な配筋設計法を用いる発電所と,大きく 性格の異なる構造物で構成される。火力発電所では水路, ボイラーやタービンの基礎構造物,煙突,石炭サイロ,港 湾の桟橋・ケーソンの類が中心的である。地熱発電所で は温泉水による化学的腐食をも考慮しなければならない。 原子力発電所は火力に近いが,とくに原子炉回りはどこを 見ても配筋量の多い RC である。いずれの発電所ともそれ らにあわせて多くの建物,擁壁,道路等が存在する。 これらの概略設計は全て J パワー本店設計部門で行い, 細部設計や配筋計算は現場の建設所の社員が行ってい た。時代が下るとともにコンサルタント業界が活用され るようになり,管理的な業務の比率が増していった。い ずれの電力各社とも時間的な前後はあれ,同じような履 歴をたどったと思われる。
doi:10.3151/coj.51.124 fatcat:33a2qdapkbdnndytse6x4gxpvu