Report on the 55th Vacuum Summer School
第55回真空夏季大学開催報告

Junichiro KAMIYA
2016 Journal of the Vacuum Society of Japan  
真空夏季大学は,受講生が真空技術を理解しさらに新たな 技術の展開に対応できる能力を育むことを目的とした,日本 真空学会主催の夏の恒例行事です.開催案内にも記述がある ように,真空分野で研究開発の実績がある講師による講義 と,自ら問題を解く演習を通して,真空工学の基礎知識を確 実にし,応用や実用問題にも対応できる力をつける絶好の機 会です. 第55回真空夏季大学の開催期間は2015年 9 月 1 日(火) から 4 日(金)までの 3 泊 4 日間でした.会場は今年も静 岡県掛川市のヤマハリゾートつま恋で,2010年より 6 年目 になります 1 4) .受講者は111名でした.最近 9 年間の受講者 数の推移を Fig. 1 に示します.また,受講者のプロフィー ルの内訳を Fig. 2 に示します.受講者の90程度が企業か ら研修の一環として参加されていることを考えると,経済状 況の影響は大きいと思われます.リーマンショック後の 2009年に激減し,一度回復したものの,経済の低迷を受け て2012年に再度減少し,それから徐々に増加の傾向にあり
more » ... り ます.今年は景気の緩やかな回復が継続していることに加 え,真空学会教育委員会による各所での広報の成果もあって か110名を超える方々が参加をされました. 講義は全員がひとつの講義室に集まって行われました. 90分を 1 コマとし,1 ないし 2 コマで 1 科目の講義が全部で 9 科目行われました.また演習は 1 日 1 コマで,3 回行われ ました.演習は宿泊部屋で 5 部屋程度からなる18 20名の 6 グループに分かれ,各演習担当講師の下で行われました.ま た,昨年 4) に引き続きワールドカフェ方式の特別演習も行わ れました.その他,応用技術講座は 2 つの講義題目が行わ れました.以下に内容を初日からの流れに従って記述します. 初日,午後の受付,開校式に続き, 「気体分子運動論入門」 において真空工学の基礎となる気体分子の性質について学ぶ ことから講義は始まりました.普段は圧力というマクロな量 を取り扱っている方がほとんどでしょうが,その圧力と,気 体分子の運動との結びつきを学びました.また気体分子の運 動から,分子速度,平均自由行程,入射頻度という全講義を 通して重要な基礎を導きます.続く「希薄気体の流れ」の講 義は,先の講義で学んだ概念を活用して,具体的に真空排気 をする場合に必要となる導管中の気体の流れ,中でもコンダ クタンスの考え方について理解を深めました.夕食をはさみ 19時半より,6 つの講義室に分かれて「演習」を行いまし た.Fig. 3 は演習の風景です. 「演習」は基本的な公式を
doi:10.3131/jvsj2.59.16 fatcat:lvkdgpqjrjgvfa6ecbhsa6o2xy