Sorption Mechanism of Boron to Magnesium Hydroxide using Co-precipitation Process in Aqueous Solution
水酸化マグネシウム共沈法における廃水中のホウ素除去機構の考察

Sayaka IZAWA, Motoki MAEDA, Chiharu TOKOROb, Keiko SASAKI
2014 Journal of MMIJ  
ホウ素はホウ砂やホウ酸などの 250 種類以上のホウ素含有鉱物 として天然に存在する 1) 。ホウ素化合物はガラス原料やセラミッ クスなどの工業分野に使用され,ホウ酸に関しては医療分野にも 利用されている 2) 。高濃度のホウ素を摂取することにより嘔吐 や腹痛,下痢,吐き気などの健康被害を人体にもたらすことから, ホウ素およびその化合物の日本における排水基準および環境基準 はそれぞれ 10 mg/L,1 mg/L 以下と定められている 3, 4) 。一方で, ホウ素欠乏症の弊害もあり,ホウ素は摂取濃度範囲が比較的狭い 元素として知られている。現状ではこの排水基準をすべての工場 などに直ちに適用するには,事業者に対して多大なコスト負担と なる場合があるため,金属鉱業を含む一部の業種については暫定 排水基準が設定されている。暫定基準については適用可能な排水 処理技術や排出実態を調査した上で 3 年おきに一部強化し,延長 を行っており,平成 28 年の時点で金属鉱山における暫定排水基 準は 100 mg/L と定められている 5) 。しかし,今後この基準が低 Removal of
more » ... 準が低 Removal of borate in mine drainages by co-precipitation with hydroxyapatite (HAp) was developed from a laboratory scale to a pilot scale. Weakly acidic initial pH facilitated to enhance dissolution of Ca(OH) 2 and decrease the dissolved carbonate concentration, leading to efficient immobilization of borate and arsenate. The NH 4 H 2 PO 4 lowered best the equilibrium B concentration among different phosphate sources, avoiding the lattice strain of HAp. The added molar ratio of P/Ca significantly influenced the decreasing behavior of the B concentration, showing the optimal value of 0.3. In case of P/Ca larger than 0.30, the excess concentration of PO 4 3was probably adsorbed on Ca(OH) 2 particles to prevent the dissolution, resulting in inhibiting the formation of HAp. In case of P/Ca smaller than 0.30, the production of HAp was limited, leading to less immobilized borate. All the optimized conditions as above were applied to the pilot scale with a 250 L reactor, where borate concentration was effectively reduced in also both batch and continuous tests. くなっていくことに備えて,それに対応する排水処理技術の開発 をしておく必要がある。 熱水活動により地下水中に高濃度のホウ素が含まれていること があり 6) ,本研究で用いた住友金属鉱山 ( 株 ) の国内鉱山の坑廃 水中には 24 mg/L ものホウ素が含まれているが,これが熱水活動 起源であるかどうかは議論されているところである。また,この 水にはホウ酸の他にヒ酸,炭酸,およびケイ酸が高い濃度で共存 していることが特徴である (Table 1) 。また,排水量は 1 日あた り 13,000 m 3 と非常に高く,坑廃水処理の問題をさらに深刻化し ている。ほう素処理技術には,イオン吸着方式,凝集沈殿方式, 減圧蒸発固化方式,膜分離方式,溶媒抽出方式およびこれらの組 み合わせ方式がある 7-12) 。排水中のほう素濃度,排水量,その 他の含有成分によって,最適な技術が異なるが,実際の技術導入 選択の際には,コストやスペースなどの要因も重要となる。住友 金属鉱山 ( 株 ) ではこれまでに当坑廃水に対して,Al 2 (SO 4 ) 3 と の共沈や逆浸透膜法,吸着法,イオン交換などによるホウ素の除 去を試みたが,最終的にはいずれも適用できなかった。筆者ら はハイドロキシアパタイト (HAp; Ca 10 (PO 4 ) 6 (OH) 2 ) 共沈法によ るホウ酸除去を検討している 13-15) 。HAp は溶解度積が小さく安 定な物質であり 16) ,結晶構造中に Sr 2+ ,Cd 2+ ,CO 3 2-, AsO 4 3-, SiO 4 4-などの陰陽両イオンを置換可能であることから 17-21) ,地 下水浄化剤として利用されている。先行研究により純粋なホウ酸 水溶液中のホウ酸を HAp との共沈により不溶化できることがわ かっている 13) 。本研究では,ホウ酸の共沈を妨害する恐れのあ る様々な共存イオンを含む坑廃水中からホウ酸を HAp との共沈 により不溶化することを目的としており,初期 pH や反応温度,
doi:10.2473/journalofmmij.130.155 fatcat:hb32vwovvvfs7b2wb7oea6lc3u