A copy of this work was available on the public web and has been preserved in the Wayback Machine. The capture dates from 2018; you can also visit the original URL.
The file type is application/pdf
.
VIII. Polymyalgia Rheumatica
VIII.リウマチ性多発筋痛症
2015
Nihon Naika Gakkai Zasshi
VIII.リウマチ性多発筋痛症
はじめに リウマチ性多発筋痛症 (polymyalgia rheumat-ica:PMR)は高齢者に好発する慢性炎症性疾患 であるが,発症は比較的急性であり,上肢帯, 下肢帯近位筋の痛みやこわばりを主症状とす る 1) .筋痛はあるものの筋力低下や筋萎縮がな いのが特徴で,関節痛を伴うことも多いため関 節リウマチ(rheumatoid arthritis:RA)との鑑 別が問題になるが,一般に炎症所見はRAと比較 して高値である.通常は少量の副腎皮質ステロ イドが著効するが,減量後も長期にわたる内服 を要することが多いため,正確な診断が要求さ れる.とはいえ,診断に特異性の高い血液検査 はなく,治療的診断を行わざるを得ない場合も 多い.PMR患者では巨細胞性動脈炎(giant cell arteritis:GCA)を合併することがあり,合併例 では治療方針も異なるため, 注意が必要である. 1.PMRの疫学 PMRは50歳以上で発症し,年齢とともに発症 率は上昇する.男女比は 1:2~3 とやや女性に 多い.PMRの有病率は白色人種,特に北欧で高 く,人口 10
doi:10.2169/naika.104.2157
fatcat:ekdmetyaongwxhiwhfr42sn7pu