THE BEHAVIORAL CHARACTERISTICS OF SEVERELY DISABLED CHILDREN FROM THE SIGHT OF THEIR POSTURES
ポスチュアから見た重度障がい児の行動特性

Hiroki YAMAWAKI, Mitsuo TAKADA
2015 Journal of Architecture and Planning (Transactions of AIJ)  
A Study on aspect of postures of severely disabled children and space factors in the medical institution for disabled children part2 -山脇 博紀 *, 髙田 光雄 ** Hiroki YAMAWAKI and Mitsuo TAKADA 1.はじめに 1. 1 研究の背景 2012 年の児童福祉法の一部改正により障がい児の入所施設体系 は再編され、身体に障がいのある児童の療育の場であった肢体不自 由児施設は、重症心身障害児施設と共に医療型障害児入所施設とし て統合された。背景には、新生児医療などの発達によって重度化、 重複化し障がいそのものが多様化していること、療育センターなど の施設機能の複合化に伴い重度・重複の障がい児のみならず知的障 がいや発達障がいのある児童などの多様な障がい児の利用ニードが 高まっていることなどが挙げられる。これにより旧法の肢体不自由 児施設では、発達障がい児も含めた多様な障がい児の混在環境での
more » ... なってきている 注 1)1) 。 一方で、療育の概念も変化してきている。療育という用語が初め て使用された当初の意味は「治療と保育・教育」であったと言われ ているが、 「障がいを治すための訓練や指導を最優先した<医療モ デルの療育>から、保育を基盤として育ちと暮らしに結び付ける< 生活モデルの療育>に転換すべきである」 (宮田) 2) と述べられて いるように、療育の「目標」は身体の治療から暮らすことの自立性 の向上へとシフトしている。 しかし、医療型障害児入所施設の設備基準は「医療法に規定する 病院として必要とされる設備」とされ、児童の発達や暮らしの場と しての視点は希薄である。旧法肢体不自由児施設の医療型障害児入 所施設には、多様化する障がい児への対応と、生活という視点から、 その主体者たる障がい児の心身の発達に寄与する療育施設環境の整 備が求められていると言える。 1. 2 既往研究と本研究の位置づけ 一方で、療育施設における障がい児の生活や行動の実態を明らか にするような建築計画学の既往研究は非常に少ない。 藤井ら(2013) 3) は個室型と多床室型の知的障がい児入所施設を 対象に知的障がい児の行動傾向と空間形態との関連性を考察し、知 的障がい児の多様なニードに配慮する空間として個室や共用空間内 の複数の居場所の重要性を指摘している。古賀ら(2009) 4) は重症 心身障害児の療育施設を対象に、重度の障がい児者の移動様態に着 目することでユニット型施設空間の効果を指摘している。筆者ら (1999) 5) は重症心身障害児施設を対象として、重度の障がい児の 自発的な行動に着目して環境の応答と行動への阻害要素について考 察をしている。 これらの論文は、療育施設の物理的環境要素と入居者の行動様態 との相互関係から施設環境のあり方に一定の知見を示している。し かし、後者2編はその分析対象者のほとんどが成人であるなど 注2) 、 障がいのある発達期の児童の療育施設内の行動様態は未だほとんど 解明されていないと言える。 1. 3 本研究の目的 そこで本研究では、旧法肢体不自由児施設の医療型障害児入所施 * 筑波技術大学産業技術学部 准教授・修士(工学) Assoc.Prof., Faculty of Industrial Technology, Tsukuba Univ. of Technology, M.Eng ** 京都大学大学院工学研究科 教授・博士(工学) Prof.,Graduate School of Eng., Kyoto Univ., Dr.Eng Keywords : The medical institution for disabled children, Severely disabled children, Posture, Motor functional ADL, Behavior,Spaces for Floor-seating style 医療型障害児入所施設,重度障がい児,ポスチュア, ADL, 行動, ユカザ空間 Successive studies set a goal to clarify spatial factors in medical institutions to contribute the development of severely disabled children. The purpose of this paper is to clarify the actual behavioral characteristics from the sight of effects of their ADL-scale and their postures. The following results have been revealed. 1) Incidences of Inactivity behavior and Play behavior are influenced by the mobility capability and the communicating-receiving capability ADL, the former trend of negative correlation and the latter trend of positive correlation. 2) Children are using selectively the spaces that can be devided into four by difference of floor-finishing materials and common-space/bedroom, and differences in how the relationship with the other children and staff was observed in the difference of the Play behavior. 計画系 707 号 【カテゴリーⅠ】 日本建築学会計画系論文集 第80巻 第707号, 43-52,2015年 ₁ 月
doi:10.3130/aija.80.43 fatcat:2tb265sxwvfv5n3nu4xdrtgqim