A two-period comparison of perception and behaviours about self-regulation of driving among older adults

Ritsu KOSUGE, Goro FUJITA, Kazuko OKAMURA
2012 The Proceedings of the Annual Convention of the Japanese Psychological Association  
Key Words: older drivers, self-regulation of driving, Health Belief Model Driver Skill Inventory(DSI)(Lajunen 他, 1995)を用いた (5 件法)。下位尺度は運転能力の上手さ・安全さの 2 つで、各 10 項目の平均値を分析に用いた。運転調整に関する認知につ いては、健康行動の予測に用いられる健康信念モデル(HBM) の 4 要素に基づき、先行研究(Champion 他,1984; Lajunen 他, 2004)を参考に作成した(5 件法)。脆弱性(事故の可能性)の認知 は「事故を起こす可能性がある」等 3 項目、重大性(事故の重 大性)の認知は「もし事故を起こしたら私の人生全体が変わる と思う」等 3 項目、利益性(運転調整の利点)の認知は「運転 調整することで将来の事故が予防できる」 等 3 項目、 障害性(運 転調整の欠点)の認知は「運転調整によってレジャー・旅行に 行くのを諦めなければならない」等 2 項目で、各々の平均値 を分析に用いた。実際の運転調整行動は、8
more » ... 場面(雨天、高速 道路等)での過去 3 ヵ月の運転回避の程度(5 件法)の平均値、 運転暴露の程度(過去 1 年間の運転距離(自由記述)と運転頻度 (5 件法))であった。これに加え、事故危険性の指標として有 効視野検査(Useful Field of View Test; UFOV)を実施し、分析に は下位検査のうち将来の事故を最もよく予測するとされる下 位検査 2 の得点(以下 UFOV2)のみを用いた。 結 果 全 10 変数について t 検定を実施し、結果を表 1 に示した。 2 年間で、運転能力の安全さの自己評価は有意に高まってい た(t(37)=-2.87, p<.01)。運転調整に関する認知については、2 年間で、脆弱性の認知は有意に低く(t(38)=3.26, p<.01)、重大 性の認知は有意に高く(t(38)=-2.06, p<.05)、利益性の認知は有 意に低く(t(38)=2.23, p<.05)、障害性の認知は有意に高くなっ ていた(t(38)=-2.95, p<.01) 。一方、実際の運転調整行動につい ては、 運転回避行動は有意に増加していた(t(38)=-2.12, p<.05)。 運転頻度は有意に低下する傾向があった(t(38)=1.84, p<.10)。 これ以外の運転能力の上手さの自己評価、年間の運転距離に ついては 2 年間で有意な変化はなかった(順に t(34)=-1.16, p=.25; t(38)=0.88, p=.39)。UFOV2 は 2 年間で有意に増加し (t(38)=-2.36, p<.05)、有効視野は狭まっていた。 表 1 高齢者の運転調整に関する認知・行動の二時点間比較
doi:10.4992/pacjpa.76.0_1evb23 fatcat:zozahj25bndw7ll2x3ts6nygde