DEVELOPMENT OF HIGH LOAD CAPACITY AND HIGH DUCTILITY SHEAR WALL WITH THICK WOODEN PANEL SET IN FRAME

Yujiro MIYATA, Kenji AOKI, Masahiro INAYAMA
2018 AIJ Journal of Technology and Design  
Yujiro MIYATAーーーーーーー * 1 Kenji AOKIー ーーーーーーー * 2 Masahiro INAYAMAー ーー * 3 The load carrying capacity of shear walls can be strengthened by increasing the number of nails or screws to the structural panel elements. However it will be difficult to secure the ductility as the strength increases. Therefore, in this research, a design method for a true wall type shear wall to ensure high strength and ductility was proposed. The shear walls were examined for case of using CLT or thick plywood as a
more » ... uctural panel elements. 宮田雄二郎 *1 青木謙治 *2 稲山正弘 *3 キーワード: CLT,厚物合板、真壁, 耐力壁,二面せん断 Keywords: CLT panel, Thick wooden panel, Set in frame, Shear Wall, double side shear Yujiro MIYATA *1 Kenji AOKI *2 Masahiro INAYAMA *3 The load carrying capacity of shear walls can be strengthened by increasing the number of nails or screws to the structural panel elements. However it will be difficult to secure the ductility as the strength increases. Therefore, in this research, a design method for a true wall type shear wall to ensure high strength and ductility was proposed. The shear walls were examined for case of using CLT or thick plywood as a structural panel elements. 1.はじめに 国産材の有効活用を目的として、 中大規模木造の建設が進められて いる。中大規模木造の設計では壁倍率換算で 15 倍相当の高耐力壁が 必要になるが、高耐力壁の研究には青木らの厚物合板を釘止めした 高耐力壁の報告 1) 、JIS 学校校舎向けの構造用合板を用いた高耐力壁 の開発 2) 等がある。また、枠組壁工法では Midply Wall System による 高耐力壁 3) が報告されている。 筆者は LVL による耐力壁 4) および CLT による耐力壁 5) を開発し、いずれも壁倍率換算で 15 倍以上の耐力を 報告してきた。一般に面材耐力壁は、面材と枠材を接合する接合具本 数を増やすことで耐力を向上できるが、高耐力になるほど破壊をコ ントロールすることが困難になり、終局時の変形性能確保が課題に なる。面材耐力壁の脆性破壊には①面材隅角部に配置された接合具 の破壊、②面材と土台および桁を接合する接合具が終局時に繊維直 交方向に変位することで生じる土台および桁の割裂破壊 1)4) 、等が確 認されている。また真壁では、③圧縮筋かい効果により面材の隅角部 が桁を突き上げることで終局時に桁が折れる事例も確認されている。 そこで本研究では、真壁形式の高耐力壁について変形性能を確保す るための設計手法を考案し、CLT を面材に用いた耐力壁と厚板合板 を用いた耐力壁を開発した。それぞれまた面内せん断試験を行い耐 力壁の性能を確認し、設計手法の有効性を検証した。 2.CLT 面材による高耐力壁 2.1 終局時の変形性能を確保するための設計手法 真壁の場合、 面材が柱梁で囲まれた枠内で対角方向に圧縮力を負担 する。この圧縮筋かい効果により剛性と耐力が向上するが、面材隅角 部が桁を突き上げることで桁の曲げ破壊、柱梁接合部の破壊、面材の 座屈等生じる原因となる。特に CLT のような厚板面材を用いる場合 は剛性が大きいため、桁、土台に対するめりこみ変形が小さくなり、 変形に追随できなくなる可能性が高くなる。 したがって耐力壁の変形性能を優先し、 面材の隅角部を切り欠くこ とで圧縮筋交効果を生じさせない耐力壁を考案した。また面材が回 転変形すると隅角部の接合具の変位が最も大きくなるが、隅角部に 接合具を配置しないことは接合具の破壊を防止することに有効であ る。さらに面材の上下辺を桁および土台に接合しないことで、桁およ び土台に生じる繊維直交方向の割裂を防止する方法を考案した。一 般に耐力壁が負担する水平力は、面材の上辺および下辺をそれぞれ 桁および土台に接合して伝達するが、柱を桁および土台に大入れす ることで、柱側面の支圧接合により水平力を伝達する。また柱脚の変 形性能を確保するため、引張力に対してボルトが先行降伏する設計 として、面内せん断試験によってその有効性を検証する。 2.2 予備試験 2.2.1 予備試験体 CLT 面材による高耐力壁を開発するため予備試験を行った。試験体 図を図 4 に示す。柱材および土台は断面寸法 150×150mm のヒノキ集 成材(E95-F315)、桁材は断面寸法 150×300mm のヒノキ、スギハイブ リッド集成材(E105-F300)とした。CLT は厚さ 90mm、強度等級 Mx60 (ラミナ構成 L60,L30,L60) 、3 層 3 プライ、幅はぎ接着ありの仕様と *1 (株)宮田構造設計事務所 代表
doi:10.3130/aijt.24.159 fatcat:p7kugnyerbbqzii5wudmlrxaeu