Density dependence of the rate constants of diffusion-controlled ionic recombination reactions in supercritical (SC) fluoroform was investigated to explore the effect of the local density enhancement on diffusion-controlled reactions. For the ionic recombination, the effect was clearly detected as strong retardation of reaction rate near the critical density. On the other hand, for the radical self-termination, the effect was not detected. This difference must be due to the strong

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... interaction between ionic species and solvent molecules. The local density around the charged molecules should be drastically enhanced by Coulomb interactions. [supercritical fluid, local density enhancement, clustering, diffusion-controlled reaction, ionic recombination, dielectric constant, viscosity, radical self-termination, laser flash photolysis] 1. 序 超臨界流体の溶媒としての利用(たとえば[1]の総 説)は,1960 年代化学工学の分野での超臨界流体に よる抽出の研究等を皮切りに,以降,盛んに行われ てきた。近年では,反応溶媒としての超臨界流体の 利用も始まり,特に超臨界水の分野[2]では種々の特 異的反応が報告されていて,今後の発展が非常に期 待されている。それに比べ,本特集のテーマである 拡散現象を含む反応の基礎過程に関わる現象の物理 化学的研究は立ち遅れた感を否めなかったが,1980 年代の後半から非常に多くの物理化学者がこの問題 について取り組むようになり,現在までに多くの研 究が行われてきた。それらの中でも,今回の研究の 動機ともなった「超臨界流体中での局所密度増大」 に関する研究[3]は,その中心的なものであるといえ よう。 我々は,超臨界流体中での溶質周りの局所密度増 大が化学反応ならびに拡散に及ぼす効果に着目した。 超臨界流体中での局所密度増大は,臨界点近傍の超 臨界流体中(厳密には,換算密度(ρ r = ρ / ρ c : ρ は流 体密度,ρ c は臨界密度)0.3 < ρ r < 1 の超臨界流体中) に溶質を溶かした際に特に顕著に見られる現象であ り,文字通り溶質周りの溶媒密度がバルクの溶媒密 度よりも大きくなる現象を指すものである。この超 臨界流体特有の性質は,主に溶液中でのソルバトク ロミズムの実験と,それをフォローする理論計算[4] とを通じて研究されてきた。このように,局所密度 増大が与える溶媒効果の静的な影響を測定した例は 多数見受けられるが,動的挙動に対する影響の解析 は,まだまだ十分とは言いがたい。振動[5]や回転[6] 緩和に関する研究では,局所密度増大が緩和速度を 遅延する方向に作用することが確認されている。で は,分子の並進運動に対する影響はどうであろう か? 近年,光回折過渡格子法による研究[7]で,ラ ジカルのような短寿命分子種の拡散係数の測定が可 能になったこともあり,大森,木村ら[8]の超臨界流 体中での拡散係数の測定実験によって,拡散に対し