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末梢静脈カテーテル留置において目視困難な静脈を確実・安全に穿刺するための基礎研究
Investigation of Invisible Peripheral Veins for Certain and Safe Venipuncture in Catheter Placement
2011
Nihon Kango Gijutsu Gakkaishi
Investigation of Invisible Peripheral Veins for Certain and Safe Venipuncture in Catheter Placement
末梢静脈内カテーテル留置法では,対象静脈が目視困難な場合,確実な穿刺,合併症の発生 に影響を及ぼす.本研究の目的は目視困難静脈の穿刺技術向上に向け,目視の可否による血管 径・深さ,動脈との位置関係を超音波診断装置で,皮膚色を色差計で計測し違いを明らかにす ることである.研究デザインは実態調査型研究である.対象者は健常若年女性 20 名,計測静 脈は 58 本,計測動脈は 18 本であった.その結果,目視の可否に有意差があったのは深さの みで,血管径,動脈との位置関係,皮膚色は同等であることが明らかになった.静脈の深さの 平均(SD)は,目視可能静脈が 2.7(0.7)mm,目視困難静脈が 4.6(1.8)mm であっ た(p=.0001) .目視の可否の分離値は 3.0mm(AUC=0.919, 95% CI 0.84 -0.99) で,深さ3mm 以上の留置カテーテル用末梢静脈は目視困難になることが明らかとなった.し たがって,目視困難な静脈は深さ3mm 以上の穿刺技術が,動脈穿刺の防止は,目視の可否に 関わらない穿刺技術の必要性が示唆された.
doi:10.18892/jsnas.10.1_103
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