Response Surface Methodology
応答曲面法

Mario Shibata
2013 Nippon Shokuhin Kagaku Kogaku kaishi  
応答曲面法(Response Surface Methodology)とは,可 というモデル式である.ここで ε は誤差である.関数 f に 特に制約はない.応答曲面モデルは要因と応答の因果関係 を正確にモデル化したものではなく,迅速性と単純性が要 求される実用面を考慮して,因果関係を単純な関数で表す ことが普通である.具体的には最小二乗法が適用可能な線 形多項式であり,特に停留点を持つ中で最も単純な 2 次多 項式が最適値探索の関数としてよく用いられる 2) . しかしながら,一般には応答に影響する要因は多数考え られるので,要因と応答をモデル化し最適値探索を行う前 に,スクリーニング計画と呼ばれる予備実験を行い,要因 とその水準(変数の範囲,およびその範囲内で何点データ をとるか)を絞り込むのが普通である.このスクリーニン グ計画では,2 水準系の完全実施要因計画 1) ,または一部実 施要因計画 1) などが適用され,分散分析または回帰分析に よって応答に効果の高い要因が選択される. スクリーニング計画などで絞り込まれた要因と応答を基
more » ... 索するま での過程は大きく 3 つのステップに分かれる.まず,第 1 のステップは応答曲面モデルを構築するために,データを 効率よく, 主に実験計画法に基づいて取得することである. 2 次以上の多項式には完全に最適化された実験計画法は存 在しないものの,3 水準以上の完全実施要因計画,中心複 合計画 1) 7) ,または Box-Behnken 計画 1) 8) などが応答曲面計 画として用いられる.これらの実験計画法は,実験回数は 3 水準の完全実施要因計画よりも少ないが,応答曲面モデ ルを構築するのに十分な実験点をカバーするため,応答曲 面法では多用される.さらに,実験点の欠測や非線形関数 にも対応した計画手法(D 最適計画法 1) 9) 10) など)もある. (独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構 食品総合研究所 柴田真理朗)
doi:10.3136/nskkk.60.728 fatcat:ibfli54ztvewxb3z5znikdihai