ガラパゴスと怪獣と鉄腕アトム

2014 Journal of the Atomic Energy Society of Japan  
58 ) 日本原子力学会誌,Vol.56,No.3(2014) 1.3/11/2011 前夜 2011 年 3 月,我が国の原子力の状況はどうであった のか思い出してみると,運転中が 54 基,建設中と計画 中が数基ずつであった。2007 年の新潟の地震で東電柏 崎刈羽原子力発電所は原子炉系に被害があったわけでは ないが,対策などで全機とも稼動していなかった。日本 全体で稼働率は 70% 前後で,米韓および欧州の炉と比 べてかなり見劣りする成績であった。六ケ所の再処理プ ラントも,ガラス固化設備で悪戦苦闘中で商用運転に 至っていなかった。ガラス固化設備は昨年,平成 25 年 夏段階でめどがついた。陸奥の使用済み燃料中間貯蔵 所,六ケ所の MOX 成形加工プラントの建設も始まって いたはずである。もんじゅは燃料移送機のつかみそこな いで炉内で落っことし,またぞろもたもたしていた。 海外の新型炉の開発をにらみつつ,我が国としての次 世代軽水炉の開発が生みの苦しみからそろそろと抜け出 すかに見えた時でもあり,規制基準関係では,性能要 求,学協会基準,さらに型式認定や奇しくも過酷事故対
more » ... 討する機運があった時でもある。 世界的には 「Nuclear Renaissance」 と称して,特に地 球温暖化ガス抑制策の一つとして,発展途上国の旺盛な エネルギー需要をまかなうために期待され,我が国の原 子炉メーカーも海外企業を買収したり,各国の原子力発 電所開発計画に参入したり始めていた。2010 年の我が
doi:10.3327/jaesjb.56.3_178 fatcat:yi2oi5ocd5f4nglwutyg6kytm4