Research report of the large-scale public parks in the center area of Berlin after the reunification

Naotaka Ota, Naomi Shimpo
2021 Journal of the City Planning Institute of Japan  
2016 年の 『新たなステージに向けた緑とオープンスペース 政策の展開について』 1) で提唱された基本的考え方 (1) に も反映されていると理解できる。もっとも、今後のわが国 の大都市都心部での緑やオープンスペースの質的・量的な 充実化が目指されることを所与の条件として、大規模な都 市公園に注目が集まり、いわゆる公民連携が全ての段階で 求められるとしても、その程度や連携のあり方には、俯瞰 的・即地的になお議論や検討が必要だと思われる。 1-2.対象地の選定・対象公園の定義 そこで、本稿では諸外国の動向に注目したい。具体的に は、本調査ではドイツのベルリン市を取り上げる。その選 定理由は、①2018 年末時点で 891.1km 2 に 364.5 万人が居住 するドイツ国内最大の人口規模の都市であること、②近年 の人口動態はわが国の大都市と類似し都心部や都心近接地 域への人口の再集中化による人口増加と人口の多様化が同 時並行で進行していること、③ベルリンの壁の跡地や壁沿 いの低未利用地の活用策として都心部でも大規模な公園利 用がみられること、 ④ベルリン市では 2018 年 8
more » ... から市内 の都市緑地整備及び管理運営の基本方針である『ベルリン の都市の緑に対する憲章』の策定が開始されていること、 ⑤一連の状況下では大都市都心部での公園整備や管理運営 等に関連して様々な主体間の連携や動きが成果・課題と共 に顕在化していると想定されること、からである。 なお、ドイツにはわが国の都市公園法に相当する全国共 通的法令が存在しないため法制度上の明確な定義は困難で ある。一方で、ドイツ全土の都市計画の基本法である建設 法典(Baugesetzbuch)では、公園(Parkanlage)は法定都市 計画の一項目である緑地(Grünflächen)の具体例として記 再統一後のベルリン都心部における大規模市立公園の整備及び管理運営の方針と実態に関する調査報告 -ベルリン市の政策の潮流理解とグライスドライエック公園の事例調査を基に -Research report of the large-scale public parks in the center area of Berlin after the reunification -Analysis of policy trends and case study of the Park am Gleisdreieck -太田 尚孝*・新保 奈穂美**
doi:10.11361/journalcpij.56.54 fatcat:igszosdwxfctpexhhuyom7boy4