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Ⅲ-1. Molecular developmental mechanism that causes abnormal external left-right asymmetry in flatfishes
Ⅲ-1. 異体類における左右不相称性異常の分子発生機構
2016
Nippon Suisan Gakkaishi
Ⅲ-1. 異体類における左右不相称性異常の分子発生機構
ヒラメカレイ類の種苗生産では,眼位逆位や体色異 常など,左右不相称性に関連する形態異常が頻発する。 眼位逆位はカレイ類で出現頻度が高く,ロットによって も出現頻度に差が見られる。体色異常には有眼側の白化 と無眼側の黒化がある。飼餌料の改善により白化は現在 ではあまり問題とならないが,黒化は改善すべき問題と して残されている。 異体類の左右不相称性は,変態期に片方の眼が体の反 対側に移動し,有眼側に色素胞が分化することで形成さ れる。私達は,左右不相称性の異常を防御するために は,正常な発生メカニズムを理解し,異常をもたらす諸 要因との因果関係を明らかにすることが重要だと考える。 1. 眼位制御と不相称性異常の発生 ヒラメの左眼位とカレイ類の右眼位は,視神経束交叉 とノダル経路(nodal, lefty, pitx2)によって制御される。 視神経束交叉は,胚期に左右の眼球に由来する視神経束 が脳の反対半球に投射する際に間脳下部で交叉すること で形成される。この時,ヒラメでは右眼球由来の視神経 束が左眼球由来の前を通り,カレイ類では逆に発生す
doi:10.2331/suisan.wa2320-11
fatcat:3tbtuc57ubd6bkmoplpwmodzxe