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Up to date of the treatment strategy for symbiosis with the gut microbiota
腸内細菌叢との共生を目指した治療戦略up to date
2019
Japanese Journal of Biological Psychiatry
腸内細菌叢との共生を目指した治療戦略up to date
特集 1 菌叢と宿主のクロストーク:腸内細菌研究の最前線と,精神科領域における今後の展望 抄録:ヒトゲノムプロジェクトを契機とした技術革新で,腸内細菌叢解析に細菌培養が不要となり, ヒトは 10 14 個もの腸内細菌と共生していることが明らかになった。これらは多種多様な生体機能を調 節し,精神神経系疾患を含む全身疾患の病態と深く関わっている。 腸内細菌叢の恒常性を回復するための治療戦略として最も一般的なプロバイオティクスは,投与菌 量・種類が腸内細菌叢全体に比べて少なすぎるため,十分な有効性を発揮していない。この問題を解 決するために糞便微生物移植法(FMT)が開発され,再発性クロストリジウム・ディフィシル感染症 に対する臨床試験では,抗菌治療と比較して FMT 治療群が圧倒的な治療効果を示した。機能性胃腸 障害や自閉症などにおいても,FMT が患者の腸内細菌叢の恒常性回復に大きく寄与していることが明 らかになりつつある。 現在は,FMT の適応疾患や投与プロトコールの検討が進められており,未知の感染症の伝播,患者 侵襲などの課題の解決が目指されている。 日本生物学的精神医学会誌 30(2) :45-49, 2018
doi:10.11249/jsbpjjpp.30.2_45
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