Kyoto Stadium maintenance and kissing loach of conservation plan

Toshihiro Yamamoto
2019 Landscape Ecology and Management  
実践報告 はじめに 京都府は, 平成 22 年 11 月に 「京都府におけるスポー ツ施設のあり方懇話会」 (以下 「懇話会」という. ) を設置して,府民のスポーツに親しむ機会の確保や 競技力の底上げを図るため,これからのスポーツ施 設に対する整備のあり方について議論してきた. その中で, 平成 23 年 1 月には, 懇話会において「国 際的な試合や全国的な試合の開催が可能なサッカー 等の球技場が京都府にはないことから,競技場の新 設を検討すべき. 」とする提言がとりまとめられた. 平成 24 年 2 月には,建築や環境等の学識者等で構 成する「専用球技場用地調査委員会」を設置して, 応募のあった 5 市町の候補地に対する調査を行い, 同委員会からの意見を踏まえ,同年 12 月,亀岡市か ら提案された場所を建設予定地に決定した. この建設予定地の周辺は,アユモドキの生息にとっ て重要な場所であったことから,京都府及び亀岡市 は, 「亀岡市都市計画公園及び京都スタジアム(仮称) に係る環境保全専門家会議」 (以下 専門家会議とい う. )を平成 25 年 5
more » ... 25 年 5 月に共同で設置し,希少種であ るアユモドキを含む自然環境と共生するスタジアム の実現に向けて,地元の協力を得ながら様々な調査, 実証実験を積み重ね,これまでに 40 回の本会議,120 回を超えるワーキンググループ会議を開催し,専門 的見地から課題の抽出や対応策について様々な角度 で分析,検討,評価を重ねてきている. 本稿では,平成 29 年 7 月に公表した亀岡市都市計 画公園及び京都府スタジアムの整備計画の策定にあ たり考慮すべき基本方針 (Ver3.1) (以下 「影響の評価」 という. )でアユモドキの保全にあたって取り組んで きたことの一端を報告する. 京都スタジアム整備場所の移転 亀岡市都市計画公園内でのスタジアム整備につい ては,平成 27 年度の水田環境実証実験結果等を基に 出された「アユモドキ個体群の存続を保証する状況 を得るには,更に調査,検討が必要な状況である. 」 との専門家会議の意見も踏まえ,同会議の座長から, 「アユモドキの将来にわたる保全環境を早期に確立 させるためには,現在の生息環境の保全・改善のた めの対策を実施するとともに,地域の保全活動を維 持・発展させるためにも必要な地域の振興・活性化 の拠点となるスタジアム整備を早期に実現させる必 要があるとの考えから,図 1 のとおりスタジアム建 設位置を亀岡市都市計画公園から亀岡駅北土地区画 整理事業地(以下「区画整理事業地」と言う. )へ変 更することが望ましい. 」との提言がなされた. この提言を受け,京都府及び亀岡市では,①地元 の理解・協力を得ることができるか,②現財政フレー ムの枠内で対応できるか,③アユモドキの保全のた めに国・府・市による総合的な保全ができるか,と の 3 つの観点から検討を進め,平成 28 年 8 月に京都 府知事及び亀岡市長は,提言の受入れを表明した. 特集「亀岡盆地の保津川と遊水地の今」 キーワード:京都スタジアム,アユモドキ,生息環境,地下水,モニタリング,広域的な生息環境の改善
doi:10.5738/jale.24.35 fatcat:qrwg66ewafhu5lg55tohhbai7e