EVALUATION OF THE FUNCTIONALITY OF COMMUNITY ACTIVITIES IN HISTORICAL TOWNSCAPE CONSERVATION AREA

Yukiko KAMEI
2011 Journal of Architecture and Planning (Transactions of AIJ)  
In Japan, encouraging community activities in relation to conservation of historic towns has not gained popularity yet. Research about it is rather limited, strongly focusing on the effects of legal regulations instead. However, in this research, we found that community activities can have various functions such as bringing together able persons and groups, instigating enlightenment, pride and determination of local residents, popularizing conservation activities, distributing information,
more » ... g information, mediating disagreement, and through this process, improving resident awareness and townscape, solving issues government regulations have not been able to overcome. 歴史的環境保全,住民活動,機能,住民意識,景観,今井町 1. 研究背景と目的 歴史的環境の保全における住民活動の重要性については既に多く の研究で指摘されているが、具体的に住民活動がどのよう な機能と 重要性 をもつ か、という点についての研究は未だ 十分に蓄積されて いない。また、伝統的建造物群保存地区の指定過程においては、住 民の合意が必要となる事から 、合意形成に 向けた 住民活動は必然的 に重要視される。しかし制度上 では現状変更に伴う規制 が主な取扱 い事項となっており、 住民活動については各自治体や専門家の指導、 住民の自発 性に一任され ている。これは国がその重要性をさほど評 価していない事の表れとも言える。 以上につい て本研究は、制度で 保護された歴史的環境を 住民が受 動的に維持管理する に留まらず、むしろ彼らの 能動的な活動が より 多様な機能 をも つのではないか、という問題意識 をもっている。 更 に、 文らが、保全の進展段階によって住民活動や整備事業を含むま ちづくりの中心課題が異なる事を指摘したように 注 1) 、 住民活動 は時 間の進展と共に変容し、同時に その機能も変容すると考えられる。 そこで本研究で は、住民活動 の時間的変容 を特定地域 の実態から 追 う中で、 「住民意識」 「景観」の 2 点から機能評価を行 い、歴史的環 境保全における住民活動 の新たな位置付けを行 う事を目的とする。 2. 既往研究 歴史的環境の保全における住民活動に関する研究は、まちづくり の分野で蓄積があり、主にある特定の事業 実態について多くの報告 がなされている。また、住民意識に関しては建築 ・景観計画への反 映を目的として 住環境の満足度や保全意向を問うものが多い。 それ に対して本研究は 数々の住民活動を総体的に位置付けるもので、住 民参加 や運営方 法のシステム化を図る諸研究とより関連が深い。例 えば岡崎は伝建指 定に向けた合意形成プロセスの課題を整理してモ デル提示を行ない 注 2) 、池ノ上らは有形・無形の文化遺産管理をツー リズムと結びつけた際に必要となる諸条件を明らかにし 注 3) 、高口は 景観管理を住民の能力と 提起しその 諸条件を整理した 注 4) 。これらは 住民活動の 特定時期 における特定機能の 詳細とその 発現条件を明示 しており、 機能評価の点 で本研究はこれら を踏襲するものであるが、 本研究 は、機能そのものの変容過程 を、住民活動の出現から現在 ま でを対象に 、住民意識・景観変容との相関において 明らかにする 点 でこれらと異なる。 3. 研究対 象地 本研究の対象地は 、奈良県 橿原市今井町 重要伝統的建造物群保存 地区(以下、今井地区)である。今井地区 が伝建指定 されたのは 1993 年で全国的にそれほど早い指定ではなかったが、 1975 年の伝建制度 制定時には既に 研究者 の間で今井地区の保全が熱望されていた 注 5) 。 また、 伝統的建造物に 特定される建造物 は 623 件(建築物 504 件、 工作物 119 件 )で地区内の約 6 割を占め、全伝建地区の中で最 も多 い 注 6) 。そのうち建築物の修理・修景事業は 2008 年までに 246 件に ついて実施され た他、道路整備、防災施設 設置等の環境整備事業 も
doi:10.3130/aija.76.2381 fatcat:mmm2q47lbngdblt6wukfwqnfqe