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Evaluation of cytochrome c in hemolytic uremic syndrome
溶血性尿毒症症候群におけるチトクロームc の検討
2015
Nihon Shoni Jinzobyo Gakkai Zasshi
溶血性尿毒症症候群におけるチトクロームc の検討
要 旨 溶血性尿毒症症候群(HUS)の病態形成にアポトーシス が関与する可能性が報告されている。チトクローム c は アポトーシスの指標であり急性脳症で上昇するが,HUS に合併した脳症や HUS での検討はない。我々は,腸管 出血性大腸菌感染(EHEC)O-157 による HUS に脳症を 合併した症例を経験した。本症例のチトクローム c は高 値であり,脳症症状に相関して推移した。過去に当科で 経験した EHEC 感染による HUS9 症例(うち 2 症例は脳 症合併)の検討では,チトクローム c は脳症合併例ある いは eGFR 20 mℓ/min/1.73 m 2 以下の症例で高い傾向を 認め,脳症の病勢に相関して変動した。以上より,チト クローム c は脳症合併もしくは透析導入を要する重症 HUS の指標となり,重症化の病態にアポトーシスが関与 する可能性が示唆された。チトクローム c が HUS 発症 の指標となりうるかを含め,今後の検討が必要である。 1 宮崎県立宮崎病院小児科 (〒880-8510 宮崎県宮崎市北高松町 5-30) 2 宮崎大学医学部生殖発達医学講座小児科学分野
doi:10.3165/jjpn.28.68
fatcat:d32btisuorh6lj6g5hp37stnnu