Development and Practice of the Question Creation Support Software QuEdit using the Input Guidance Method
記述誘導方式による問題作成支援ソフトQuEditの開発と実践

Yuji FUKAI, Hiroaki KAWAI, Masayuki KUDO
2015 Journal of JSEE  
1.はじめに わが国が利活用促進に注力する ICT(Information and Communication Technology)に関して, 北海道科 学大学では,eラーニングシステムMoodle を授業で積 極活用している.中でも小テスト機能 1) を用いれば, 形成的評価や主体的な学習訓練が可能な環境構築がで きる.しかし, その問題作成は基本的にMoodleのWeb ページ上で行い,オフライン環境で問題を作るには特 別なスキルや別途手段を要する.Webページ上での作 成作業は,効率が悪く不便な点がいくつかある. そこで利便性を追求した問題作成ソフトウェア QuEditを開発した. 特に, 問題における図は学習および 解答の意欲向上に役立つという考えに基づき,容易な 図の挿入や問題作成の支援機能に重点を置いた.本論 文では,ソフトウェアの設計指針と実装および初年次 情報教育科目への導入とその効果について報告する. 2.Moodle 小テストと QuEdit の特徴 2. 1 小テスト機能と利点 Moodle の小テスト機能では,正誤問題,多岐選択問
more » ... ,数値問題,作文問題 など様々な問題が作成できる.汎用性が高いため適用 分野も広く,各種教育機関や企業教育において活用で きる.また,表1に示す利点があり,教育者側と学習 者側の両方にとって有益なツールである. 小テストの問題作成には労力を必要とする.Webフ ォームの問題作成画面は編集エリアが狭く,操作項目 が多く,オフライン編集や編集途中状態の保存ができ ない.また,複数の問題内容を見渡しながら編集する ことができない.さらに,効果的な学習のための図を 用いた問題作成には手間と時間を要する.文献 2) , 3) で は,Webフォームを使わずに,Excel や Word で作成し たデータを問題ファイル形式へ一括変換できる.これ らは,構文規則や変換操作の習得が必要であり,画像 形式以外に他のソフトウェアの図などに対しては,単 体ツール上での直接貼り付けには対応していない. 2. 2 作業効率と学習意欲を向上させる問題作成 QuEdit は文書作成ソフトウェアのように連続的な 文字編集ができ,変換操作や構文習得を必要とせず, 2015 年4月 27 日受付 ※1 北海道科学大学
doi:10.4307/jsee.63.6_70 fatcat:remismhowzhtrnnqfse7he5ut4