Stepwise Separation of AlIII, GaIII and InIII in Aqueous Solution Using Chelating Resin
キレート樹脂を用いるAlIII,GaIII,InIIIの水溶液中の逐次分離

Osanai Osanai, Masanobu Mori, Hideyuki Itabashi
2009 Bunseki Kagaku  
近年,分析装置の発展により,測定時間の迅速性や検出 感度が著しく向上したが,目的成分以外の共存成分の干渉 によって満足な定量結果が得られない場合があり,試料導 入前の分離・精製処理法の開発は,いまだ重要な項目とな っている. そこで,著者らは,アルミニウムや亜鉛の精錬の副産物 として精製されるガリウムとインジウム 1) 2) に注目し,今回 はアルミニウム(Al III )からのガリウム(Ga III )とインジウ ム(In III )の分離について検討を行った. これは,ガリウム及びインジウムが,半導体機器や液晶 等の原料として需要が高く,現代の人間社会の維持・発展 に欠かせない金属となっており,高効率な分離・精製法の 開発が分析化学分野だけでなく工業分野においても要求さ れ続けているからである. ガリウムの精製方法は,アルミニウム製錬での副産物と して得る場合,ボーキサイトから生産する際に得られるガ リウムを含んだ溶液からの沈殿物(Ga 2 O 3 )を電解還元に よって得ることができる.しかし,ガリウム含有溶液には インジウムをはじめ他の金属も含まれており,更に分離精
more » ... 属も含まれており,更に分離精 製する必要がある.一方,インジウムは,ガリウムと同様 に主に亜鉛精錬の副生成物として生産されるが,この亜鉛 精錬の残査からカドミウム,スズ,ガリウム等が共存する ため,アルミニウム粉末を加え,分離・置換・析出を経て 精製されている 2) . 上述の工程は,いずれも,アルミニウムからの分離,そ 1 群馬大学大学院工学研究科応用化学・生物化学専攻 : 376-8515 群馬県桐生市天神町 1-5-1 してガリウムとインジウムとの相互分離が含まれているた め,著者らはこれら 3 成分の分離法の開発が必要であると 考えた.また,これまで,塩化トリオクチルメチルアンモ ニウムと酒石酸を含む水酸化ナトリウム溶液から Al III から の Ga III の分離 3) や,ホスフィン酸を配位子とするキレート 抽出剤を用い,亜鉛精錬残査中の Zn II から Ga III と In III の 分離 4) などが開発されたが,Al III ,Ga III ,In III の 3 成分の分 離については報告されていなかった. 通常,金属イオンの分離法としては,キレート樹脂やイ オン交換樹脂を用いる方法,沈殿分離法,キレート抽出法 及び電着分離法等がある 5) ~11) .本研究では,Al III ,Ga III
doi:10.2116/bunsekikagaku.58.821 fatcat:rwmu5umm6nbxdgxxftz2dnl7au